古い建物を活用する事について

香川県立体育館のことを改修するにしてもお金のかかる負の遺産だと言う人がたくさんいます。しかし世界を見渡すと数年前まではその様に言われていた建物を上手に活用している例があります。
Tate_Modern_et_Millennium_Bridge
有名な事例としてはイギリスのロンドンにある「テート・モダン」という名の現代美術館があります。テート・モダンは元々第2次世界対戦後の電力不足を解消するために1947年に建てられた火力発電所(バンクサイド発電所)で1981年に役目を終え閉鎖されていました。
1993年には建物の一部の解体が進んでいたのですが、イギリス政府が所有する美術品を管理する団体「テート」が美術品の保管場所不足の解消のため、この使われなくなった火力発電所のスペースに目をつけ美術館として活用する事を決めました。
1994年に国際設計競技が行われ、日本からは安藤忠雄が最終選考に残ったものの、スイスのヘルツォーク&ド・ムーロンの案が勝利し計画案が決まりました。
現在テートモダンは世界有数の来館者数を誇る人気美術館で、入館者数の世界ランキングでは6位 年間600万人に迫る人達が世界中から訪れています。

「テート・モダン」と「香川県立体育館」は建物の規模が約10倍違い、今後の用途も美術館と決まっている訳ではないので単純に比較はできないのですが、建物の今後を考える上で参考になる事例だと思います。

テート・モダンについてのリンク先
GIGAZINE「発電所だった建物を改造した「テート・モダン」に行ってきました」
テート・モダンwiki

また、日本国内に目を向けると、横浜にある「赤レンガ倉庫」が倉庫からイベント会場へ用途変更をして、今では横浜を象徴する建物のひとつとなっている事で有名です。
横浜赤レンガ倉庫wiki

香川県立体育館はほとんどの香川県民が知っている建物ですし、香川県を訪れるほぼ全ての外国人の方は設計した丹下健三の事を知っているので、香川県立体育館は経済的に見ても有効に活用できる可能性が高い資産であると思います。
事前に建物の価値や投資限度額を県民や有識者と深く話し合うことが前提ですが、もし、香川県立体育館の利活用法を選定する国際設計競技が行われれば、日本を代表する建築家 丹下健三が設計した建物をリノベーションできる貴重な機会を得るために世界中の建築家から魅力的なプランが多く寄せられ、そして実現すれば世界から注目され県内屈指の観光資源として生まれ変わると思います。
香川県が謳う「アート県」という言葉が薄っぺらな言葉にならない様に、将来を見据えたヴィジョンを県には持ってもらいたいです。

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ただ今「署名活動強化月間」中です。(GW明けまで)
現在の署名数は
直筆署名464人、電子署名1114人
の計1578人です。
現状からは厳しい数字ですが、強化月間が終わるまでに3000人の署名を集めることが目標です。
「電子署名」香川県立体育館を壊さないで。
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Q&A

■香川県立体育館 保存の会について
Q
香川県立体育館 保存の会はどの様なメンバー構成で活動されているのか?建築関係主動の活動ではないのか?
A
主に記事を書いている代表は建築家ですが、メンバーは建築家、写真家、美術家、インテリアコーディネーター、作家、編集者、webデザイナー、公務員、主婦など多種多様な職業の方が運営に携わっています。メンバーの多くは体育館で過ごした特別な思い出を持っています。
また、香川県立体育館 保存の会のFacebookページに「いいね!」をされている方は約2700人おられますので、私たちの活動は一部の建築関係者だけでなく多くの一般の方に支持されている活動であると思います。
建築物の問題ということで、香川県建築士会、日本建築家協会香川地域会、日本建築学会四国支部とは、それぞれの思惑がありますが協力的な関係を構築しながら活動を行っています。
Q
「なんの提案もなく、ただ残せ」というのはどうことなのでしょうか?
A
署名活動強化月間中なのでその様に誤解されているのかも分かりませんが「何の提案もなく、ただ残せ」とは言ってはいないです。署名活動の趣旨文の香川県への要望3項でも書いているように「3.利用者となる県民の意見を広く聴き、細やかな情報開示をした上で、長期的視点に立ち利活用方針を決定すること。」という、民主的な方法で今後の建物の利活用方法を選択する事が必要であると考えています。また、今後の活用方法についてのアンケートで解体も含めた色々な活用方法の選択肢を用意していることからも判るように、絶対現状維持で保存すべきと決めつけずに、用途変更や形状の変更も視野に入れて、多くの人が納得する形で建物が残せる方法をみなさんと一緒に考えて行きたいと思っています。
※1.
「電子署名」香川県立体育館を壊さないで。

※2.
今後の運用についてのアンケート

Q
建物の保存を呼びかけるのであれば、耐震改修費用を集める努力をしないのは何故か?
A
寄付についてですが、まずは取り壊しという判断をされない事を第一に考えています。多くの署名が集まって存続が決定したらするかもしれませんが、存続すら不透明な現段階で行う予定はないです。
Q
ここまで保存活動をするのは丹下健三事務所と特別な関係でもあるのか?
A
丹下都市建築事務所からの図面や資金の提供などは一切受けておりません。
実際、建設当時の図面や耐震改修が不調となった耐震改修計画の図面の提供をお願いしたことがありますが、契約者である香川県との守秘義務違反となるとの事で断られております。
Q
国宝や重要文化財に認定されるように国へ働き掛けを行わないのはなぜか?
A
現在、戦後に建てられた近代建築の中で国の重要文化財に指定されているのは「国立西洋美術館本館(1959年竣工。設計:ル・コルビュジエ)」「世界平和記念聖堂(1954年竣工。設計:村野藤吾)」「日土小学校(1956年、58年竣工。設計:松村正恒)」「広島平和記念資料館(1955年竣工。設計:丹下健三)」の4つしかありません。
重要文化財に指定されれば、国から改修費用などが出るのだと思いますが、現段階で重要文化財に指定されれば基本的に体育館としての現状維持を最優先とされるので他の用途への用途変更などは行うことが出来なくなると思います。また丹下健三の最高傑作の国立代々木競技場がまだ重要文化財と指定されていないため、プロトタイプである香川県立体育館が、先に指定される事はまず考えられません。
香川県立体育館は数十年先に重要文化財として指定される可能性がある建物だとは思いますが、重要文化財の認定をするのは文部科学省で、本来ならば建築主である香川県が、日本建築学会やDOCOMOMOなどの学術組織や大学などが研究調査をした上で申請をするのが通常のプロセスです。その過程で私たちが協力する事は出来ますが、その様な権限のある団体でないというのをご了承頂ければと思います。
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■コストについて
Q
10億ちょっとで計上されている改修予算というのは、「体育館としての利用」のための予算なのでしょうか?
A
体育館として利用し続けるための耐震改修工事費と聞いています。
Q
それとも用途がなんであれ、そのくらいの費用が必要だということでしょうか?
A
現状体育館ですので、用途変更に関わる設備の追加工事などがあれば、用途によるとは思いますが普通に考えると更にコストは掛かると思います。「耐震改修工事費」+「用途変更に関わる設備」になると思います。
Q
15億程度にまで膨らむ可能性について報道されていますが?
A
今のような東京オリンピックと東日本大震災の復興という日本全体で建築需要がすごく高い状況で入札をすると、15億程度にまで膨らむ可能性があると思います。しかしながら、ずっと需要が高い水準を保つとは考えにくく、オリンピックまで待てば価格は下がってくると予測しています。
Q
維持費としてどれくらいかかるのでしょうか?
A
現状の体育館は閉館されていますから、現状のままですと防犯上の監理コストだけだと思います。
Q
用途を変更することで改修費・維持費を下げられるのでしょうか?
A
先に書いたように用途変更では建築コストを下げる方向よりも上がる方向のベクトルと思います。用途変更で期待したいのは経済的な波及効果で建築コストを回収できるのか?が問題だと思っています。
Q
体育館としての閉鎖が決定している以上、文化財として現在の予算より低コストで改修・維持できるのか知りたいと思います。
A
用途変更でコストが上る可能性が高いと書きましたが、外観と内部が大きく変わるので出来れば維持してほしいのですが、屋根を「吊り屋根構造」という特殊な形式を諦めれば、コストが下がる可能性がありますし、選択できる用途も多くなると思います。また、吊り屋根構造を維持しても用途が体育館より耐震基準のゆるい用途に変更するのであれば耐震改修に関わるコストは下がるとは思います。
※1
閉館までの経緯

※2
お金のこと

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■現在の建物について
Q
技術的に耐震化できないのでは?
A
入札不調となった耐震計画がある以上、技術的には耐震化は可能であるという事だと思います。
先に述べましたように、体育館としての用途での話ですから、もし他の用途となる場合は必ずしも同じ耐震計画でいけるとは言い切れませんが、用途を変えて耐震化をすることは可能であると思います。
Q
バレーボールやバドミントンなどの公式試合が開催できないことを知っているか?
A
香川県立体育館が建設されてから現在に至るまでの間に競技のルールが変更されて、現行の公式試合が行えない天井の高さである事は承知しております。
Q
耐震改修がされておらず、危険な建物だと思うが見学会などをして大丈夫か?
A
以前に香川県教育委員会保健体育課の許可のもと、耐震診断の報告書を拝見させて頂いたのですが、安全とされる耐震指標(Is値)が0.6のところが香川県立体育館は0.54であり、過去の地震被害の統計から大地震時においては中破の破壊となる事が予想されます。中破というのは柱や耐力壁にひび割れが起こるということであり、柱や梁が座屈して人命の危険が起こるような事はないという感じです。ちなみに熊本地震で破壊された宇土市庁舎のIs値は0.3程度であったようです。香川県立体育館は柱や梁などの1次部材の崩壊の危険性ではなく、アリーナの天井板という2次部材の落下の危険性があり改修工事が必要と判断されています。また、体育館という用途上、近隣の避難場所と指定されているため構造計算上の安全率が1.25倍割増で計算されていることも、耐震改修費が増えた要因になっていると思います。ですから、アリーナ以外の室内及び外部に関しての人命に関わる危険性は、ガラスが割れて頭に当たり大量出血する事などもありえますから、完全に無いとは言い切れませんが、それは普通の建築物でもある危険性であり危険だから敷地内に入ってはならないという判断にはならないと思います。
※1
耐震指標について

実測調査20150705

日曜の梅雨の晴れ間を利用して
外部から実測調査をしました。

図面をCAD化するに辺り、
基準となる4本ある柱の間隔を実測し
とりあえず作業を進めています。

とは言え、柱自体も真四角の柱ではないので、
どこまで正確な実測が行えているのか不確かな所もあるので
先日お伝えしたように、
もし詳細な図面のデータをお持ちの方がいましたら
ご連絡頂ければとても助かります。

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清掃活動7月

スクリーンショット(2015-07-01 17.51.06)
香川県立体育館の周辺がとても汚れてきていますので、
久しぶりに清掃活動を行おうと思います。
敷地は約80M×80Mととても広いので多くの方の参加をお待ちしております。

日時:7月12日(日)9:00〜12:00
場所:香川県立体育館
   (駐車スペースなし近隣駐車場をご利用下さい)
持物:軍手、ホウキ、ちりとり

清掃活動後昼食を食べながら今後の活動について話しあおうと思っています。
そちらも自由参加ですので、是非参加よろしくお願いします。

香川県立体育館のCAD図面化

香川県立体育館の事をもっとよく知るためともっと欲しってもらうために、
体育館の図面をコンピュータによるCAD化を少しずつ行っています。
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しかしながら、私たちの調査能力の不足および交渉能力の乏しさによりCAD化に必要な図面を揃えることが出来ておりません。
私たちのが今持っているのは寸法未記載の基本図面ばかりです。
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もし、このページをご覧の方で香川県立体育館の図面をお持ちの方が居られましたら、
コメントなどでお知らせ頂ければ幸いです。
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何度か現地を訪れて実測いたしましたが、外部からの実測では限界がありました。
実測調査は今後も折にふれて行っていこうと思っています。

Association for the Preservation of Kagawa Prefectural Gymnasium